Love&Cocktail
「ははっ!ありがとな!嬉しいよ」
優人さんは可笑しそうに笑いながら、カクテルグラスをテーブルに置いた。
「……この先何があっても…俺は絶対に乃愛を離さない。絶対だ」
優人さんは真剣な眼差しで、あたしを捕える。
「優人さん……」
「俺はもう、乃愛しか愛せない」
優人さんはそう言うと、あたしを優しく抱き締めた。
“乃愛しか愛せない”
あたしも。
あたしも…優人さんしか愛せないないよ……。
「乃愛、愛してる」
「あたしも…愛してるよ…優人さん……」
あたしは優人さんの胸に顔を埋めた。
あたしの体を抱き締める力強い腕がたまらなく愛しくて、
とうとう涙まで出てきてしまった。
それに気付いた優人さんはあたしの頭をあやすように撫でる。
そして
「乃愛は泣き虫さんだな」
そう優しく囁いた…。