Love&Cocktail
「だろ?乃愛の作るカクテルは最高なんだよ」
優人さんは自慢気にあたしの手を掴むと、京さんを見た。
あたしより一回り大きな男の人の手。
あたしは瞬時、顔を赤くする。
「へーへー、リア充勘弁してくださーい!!」
京さんは“降参”と言わんばかりに両手を上げた。
あたしは2人に出すおつまみを用意しようとした。
その時。
――クラッ…
「……っ…」
いきなり目眩がして、あたしはフラついてしまった。
な……に……?
なんか…頭が痛い。
気持ち悪いかも…。
あたしはヨロヨロしながら、カウンターに手をついた。
「乃愛?……どうした?」
あたしの異変に気付いた優人さんはガタンッと立ち上がると、心配そうにあたしを見る。