Love&Cocktail
バイオレット・フィズ
「――ねぇ、あなた?美島乃愛さんって」
いつも通りバーでお仕事をしていると、急に声を掛けられた。
え…?
誰……?
目の前にいるのは見知らぬ女性。
スーツを着てるから…OLかな?
切れ長の瞳に、白い肌。
スラッとしたスタイル。
見るからに“美人”、そんな言葉がピッタリの人だった。
でも…なぜか睨まれてる?
「あの…どちら様で……?」
あたしは戸惑いがちに聞く。
すると彼女はフッと笑った。
なんだろ…。
嫌な感じ……。
あたしは心の隅でそう思った。