Love&Cocktail
ラスティ・ネイル
「……大丈夫か?」
「……ん…」
しばらく優人さんの胸で泣いたあたしは、ようやく落ち着きを取り戻した。
優人さんはあたしを落ち着かせるように優しく背中を撫でる。
「話せるか?」
優人さんはあたしを抱き締めたまま聞く。
……話さなきゃ。
「うん……ごめんね」
あたしは鞄からティッシュを取り出すと、鼻をかんだ。
そして優人さんからゆっくり離れると、一呼吸置いた。
「あのね……」
「うん」
優人さんは優しく相づちを打つ。
あたしはギュッと手を握ると、優人さんの目を見た。