Love&Cocktail
マンションを出ると、一台の車が停車していた。
運転席にはもちろん優人さん。
「――乃愛!乗れよ」
優人さんは窓を開けると、あたしを呼んだ。
「うんっ♪」
あたしは助手席のドアを開け、乗り込んだ。
「久しぶりっ!優人さん」
「うん。会いたかったよ」
優人さんはあたしの肩を抱き寄せると、額にキスをした。
突然のキスに、あたしの頬は赤く染まる。
「さて…どっか行きたいとこある?乃愛の行きたいとこ連れていくよ」
優人さんは額から唇を離すと、優しく目を細めた。
「う〜ん…。じゃー……映画観に行きたい!」
「映画?分かった、いいよ」
優人さんはポンポンとあたしの頭を撫でると、ハンドルを握った。