Love&Cocktail
――ブー…
しばらくして映画が始まった。
静まり返る会場。
あたしは顔を上げ、スクリーンに集中した。
あたしの肩は優人さんに抱き寄せられたままで。
優人さんの綺麗な顔が至近距離にあった。
あたしはそれだけで、心臓が壊れそうだった。
――と、その時。
「……っ…」
脚に温かい感触を感じて、あたしは声にならない声を上げた。
見ると…優人さんの手が、スカートから伸びたあたしの脚を触っていた。
あたしは必死に“やめて”と目で訴える。
でも優人さんは悪戯っぽい笑みを浮かべたまま、やめようとしない。
優人さんの手は更にエスカレートして、スカートの中に入ろうとしていた。
さすがにあたしも拒否った。
だって…ここ、映画館だよ?
誰かに見られたら……