Love&Cocktail
優人さんはそんなあたしを強く強く抱き締める。
もうこのまま壊れてしまうんじゃないかってくらい強く…。
「……っ…優人、さ…あたしっ……」
「ん?」
優人さんはあたしの頭をあやすように優しく撫でる。
「優人さんの、夢……応援、したい…だから……安心して、パリ…に…行って来て……?」
「……乃愛…」
あたしは嗚咽混じりに話す。
「あたし…待ってるから……優人さんがもっと凄いデザイナーさんになって帰ってくること…待ってるか……っん…」
言っている途中で、いきなり唇を塞がれた。
唇を食べちゃうみたいにキスされて、心臓がウルサイ。
唇が離れると、優人さんは再びあたしを正面から強く抱き締めた。
「……1年後…必ず迎えに行くから。乃愛を必ずもらいに行くから」
「もらいに…行く……?」
あたしは思わず聞き返してしまった。