Love&Cocktail
「……っ…だって…優人さんのこと、がっかりさせたくなかったから…」
あたしは蚊の鳴くような声で呟いた。
「……乃愛」
優人さんは呆れたようにあたしの名前を呼ぶ。
「こういうことは俺達の問題だろ?ちゃんと話してくれないと」
優人さんはあたしの肩に手を置き、言い聞かせる。
そう…だよね。
もう結婚もしてるのに、黙ってる必要なんてないじゃない…。
「ごめんなさい、優人さん……」
「ふっ、いいんだよ。分かってくれれば。……それより…それ、使って?ちゃんと確かめたい」
優人さんはあたしの鞄から覗く検査薬を指差した。