Love&Cocktail
――カランカラン
あ、お客様来ちゃった?
「申し訳ございませんお客様、当店はもう閉店に――…」
「ぷっ。」
へっ?
笑われた?
あたしはお客様の方を見た。
「は、長谷川さん…!」
そこにいたのはスーツに身を包んだ長谷川さんだった。
「もう今日は終わりなの?」
「はい、もう今日の所は」
あたしがそう言うと、長谷川さんはカウンター席に腰掛けた。
「じゃあ送ってくよ。ちょうど通り道だしさ」
へっ?
「でも…長谷川さん、明日も早いんじゃ……」
「いいのいいの、俺は乃愛を送りたいんだよ」
この人はまた…
あたしを夢中にさせる台詞をサラッと言うんだ。