Love&Cocktail
テネシー・ワルツ
あっという間に日にちは過ぎて、気付くと優人さんと約束した土曜日になっていた。
あたしはクローゼットの前で1人ファッションショーを繰り広げていた。
ちょっとでも優人さんに可愛く見られたい。
そんな気持ちがあたしを掻き立てていた。
――〜〜♪〜♪♪〜
ようやく服が決まった頃、ケータイが鳴った。
電話の相手はもちろん優人さん。
あたしは急いで取る。
「はいっ」
『乃愛?着いたよ』
優人さんは優しい声で言う。
「うん、今行くね!」
『うん、待ってる』
あたしは電話を切ると鞄を掴み、鏡の前で最終チェック。
「よーし…完璧!」
いつもより大人めに仕上げたメイク。
綺麗に巻かれた髪。
白のレースボレロに、花柄コンビネゾン。