Love&Cocktail
ジュエリーショップ…?
何か買うのかな?
「優人さん、ここで何買うの?」
あたしは不思議に思い、首をかしげた。
だって見る限りみんな高そうだし…。
すると優人さんは優しくあたしの髪に触れた。
「ペアリング欲しいなーって思ってさ。乃愛は欲しくない?」
ペア…リング……?
「優人さ…」
「乃愛は俺の女なんだって証が欲しくてさ。それに乃愛にも俺の女なんだって印を付けてて欲しい」
優人さんに言われた、甘い言葉。
嬉しい…。
あたしのこと、そんなふうに思ってくれてるなんて。
「乃愛?」
優人さんは少し屈んで、あたしの顔を覗き込む。
ヤバッ…泣きそう…。
あたしは必死に涙を堪え、優人さんを見上げた。