大嫌いで、大好きな君
拾ってもらったシャーペンを筆箱にしまい、机に伏せた。
あたしはそのまま涙を堪えて授業を受けた。
やっぱりダメ…、
レイタは…、諦めなきゃだめなんだ。
突き刺さる現実。
信じたくない現実。
嘘だ、みんな嘘なんだ…。
そう思って眠りたい。
これが全部夢で、
目が覚めたらあたしだけを思ってくれるレイタがいたら…
どんなにいいだろう…。
どうしようもない、そんなことを思ってしまう。
馬鹿みたい…
あるわけない、
そんなこと。
あきらめるしかない…。
そうなんだ…。
そう思ってると、授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。