大嫌いで、大好きな君
「…ゆう、大丈夫」
ミユが優しくあたしに声をかけてきた。
あたしは机から顔を上げて
「大丈夫、眠かっただけ」
そういった。
するとミユはわらって「そっか」って言った。
ダメだ、
あたし、みんなに心配かけてるじゃん。
コレじゃダメなんだよ。
やっぱり…、レイタを諦めるしかないんだ…。
あたしにはそれしかないんだ…。
「ミユ…?」
「んっ?」
「あたし…諦める…、レイタ諦める…」
「ゆう…」
「今回は、仕方ないよ…」
その言葉を言い終わると、あたしの頬に涙が伝った。
それを見るとミユは
「ゆうは、がんばった…がんばったね」
そういってあたしの手を握ってくれた。
ミユ…?ありがと…。
「ミユ…大好き。ありがと…」
あたしは笑ってミユを見た。
そのときのミユは優しく笑ってた。