大嫌いで、大好きな君


祭りを楽しみにして、毎日を過ごしていた。
その期間は少し、レイタのことを考えずにすんだ。
けど、やっぱりどこかでレイタを思っていた。
そんな自分が嫌になる…。
あほみたいで馬鹿みたい。
あー、嫌になる…。
レイタなんか嫌い…大嫌い…。
そう思えたらね…。
どんだけいいだろう…。



そんな毎日を過ごしていると、祭りはあっとゆうまにやってきた。





「今日のお祭り楽しみだね!」



ミユははしゃいでいた。
あたしも釣られてはしゃぐ。
毎年のことだけど、一年に一度だからすごい楽しみ。


あたしとミユは祭りの話題で盛り上がりながら過ごした。



そんななか、レイタも祭りの話題をしていたみたい。
耳に入ってくるレイタの声。
だれよりも聞き取っちゃうレイタの声。
アヤちゃんと楽しそうに話す。
もう、いいでしょ…?
今日だけ、忘れさせてよ…。




モヤモヤした気持ちでいた。
けど、ミユたちと祭りの話で紛らわした。
こんな生活、もう嫌だけどね…。
これしか、いまはやり方が思いつかない。



あたし、頭悪いから…。










< 40 / 98 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop