大嫌いで、大好きな君
そして冷静になって周りを確認してみた。
前の席は女子。
吹奏楽部の、おとなしい女の子。
隣の席は、隣のクラスだった歩(アユム)
「ゆう、同じクラスだな」
アユムが話しかけてきた。
アユムは元気があってスポーツできて
男子人気がいい。
顔もまあいいから女子受けもいいほうだ。
アユムとは結構話が合うしね。
そしてアユムと話しているうちに先生の長々しい話は終わってしまっていた。
気づくとチャイムがなっていて、アユムは男子に呼ばれて向こうにいった。
そしてあたしのところにミユが来て、
「いやー、話長かった…」
ミユはげんなりした表情だった。
あたしはそんなミユを笑いながら見た。
「あたしはアユムと話してたから」
「あたし眠くてさ…」
そういってミユはメイクした目を汚さないように目をかいた。
あたしはうーんと伸びをした。
「今日もいい天気だねー…」
そんな言葉からまたいつもの会話が始まった。