大嫌いで、大好きな君




息を呑むほど綺麗な夕日がそこにはあった。
そしてあたしはそれを眺めていた。
そして思い出した…


―――そういえば…
あたし、小学校の頃、レイタに庇ってもらったことがあった。
それはあたしが5年生のとき、
まだ太っててさ、
男子に、給食のときに



「こいつ、デブだからいっぱい食うよ」



1人の男子に会話の途中でふざけて言われた。
あたし、すごい傷ついた。
そんな班にレイタもいた。
レイタも同じこと言うと思って嫌だった。
でも、口を開いたレイタは



「そう?こいつそんな食わねーよっ」



そういって平然とご飯を食べた。
からかった男子は気まずそうに、「そう?」とゆうと給食を口に突っ込んだ。



そのとき、すごいうれしかった。
かばってくれてうれしかった。
あたし、あの時スキになっちゃってたよね…。






―――――ねぇ、レイタ?
レイタは忘れたかもれないけど
あたしは忘れないよ…。
レイタがしてくれた優しさ…。
忘れないよ、レイタすっごい優しかったよ…。
レイタが忘れたとしてもあたしは忘れない。
レイタが昔と違っても
あなたがかばってくれたってゆう事実は代わらない。
あの時、あたしは救われたんだから…。





――――ポロ…



一筋、
本当に一筋、涙が流れた…。
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