大嫌いで、大好きな君
「おはよう」
後ろからアユムが来て、あたしとミユにあいさつしてきた。
「アユムおはよっ!」
ミユが元気に答えた。
あたしはアユムを見ていた。
アユムはあたしに優しく笑いかけると友達のところに向かった。
アユム…、
あんなに優しいアユム。
あたしを遊びに誘ってくれたり、気軽に話しかけてくれたりする優しいアユム…。
なのになんであたしは、
全然あたしの好みじゃないレイタをスキになったんだろう…。
いっそ、アユムをスキだったらな…。
そう思っているとHRが始まった。
そしてあたしは机の下で携帯を開き、
ゆっくりアユムにメールを打った。
[放課後、屋上にきて]
そして送信ボタンを押して携帯を閉じた。
これでいいんだよ…。
アユム…、
絶対、スキになるから…。