大嫌いで、大好きな君
しばらくその場に立ちすくしていた。
家族に心配させないように、涙をぬぐって家に入った。
「ただいま」というとまだ、お母さんは帰ってないみたい。
お父さんも帰ってなかった。
あたしは部屋に入った。
そしてさっきあったことを整理していた。
あたしは疲れてベットに倒れこんだ。
そしたら寝てしまった…。
目を覚ますと朝。
あたしは急いで学校に行く準備をした。
家の玄関を飛び出すと、目の前には
「アユム?」
「迎えにきちゃった…」
そう言ってアユムは恥ずかしそうに笑った。
その笑顔に、きゅんとくる…。
アユムの優しさが胸にしみる。
あたしは笑顔でアユムの前に行き、
「ありがとう…」
そういいながら手を握った。
アユムは家から遠いのに来てくれたんだ。
チャリ通学のあたしはチャリを持ってきた。
そしたらアユムがあたしを抱き上げて後ろに乗せた。
「ア、アユム!?」
「2人で乗っていこう」
アユムは元気に笑ってチャリをこぎだした。
タイヤの音がゆっくり鳴った。
少し強引。
でも、そんなアユムもいい。
まだ、スキとは思えないけどね…。