大嫌いで、大好きな君
「これ…」
「いい唄でしょ?」
あたしが言いかけるとミユがあたしにそう言ってきた。
あたしはミユの言葉にただうなずいた。
「あたしのこと?」
「そうかもねっ」
ミユは可愛くふふっと微笑った。
そしてあたしも微笑った。
そして音楽を聴きながらミユは空を見ていた。
あたしはグラウンドの景色を見てた。
そこにはサッカーをしているレイタの姿があった。
必死に汗をながしながらボールを追いかけるレイタ。
友達と楽しそうに遊んでる。
無邪気だな…。そう思った。
あたしはミユと同じように空を見た。
「ミユー…」
「ん?」
「あたしがレイタを好きになったのって、キセキ?」
「え、?ゆう、くさい言葉だね~」
ミユは俯きながらクスクス笑った。
そしてまた空を見上げていった。