絶対彼氏
「ん…ここ、どこ…」
目を開けると何処にいるかわからなかった
あ…そっか、私遊園地に居るんだっけ
「あれ…紫苑が居ない…」
キョロキョロ辺りを見渡すけど姿が見えない
気がつけば辺りは暗くなっていた
何時間寝てたんだろ…
「やっと起きた」
声がした方に振り返ると紫苑が立っていた
「…私、寝てたの?」
「それはもうぐっすり寝てたぞ」
「何時間くらい?」
「さぁ?」
さぁ?って…
「あれ、背縮んだ?」
「お前が伸びただけだっつーの」
目の前の紫苑がさっきより小さくて気になり聞いてみたけど…私が伸びたってどういうこと?
ふっと近くの窓ガラスで自分の姿を確認した
「戻ってる!?」
さっきまで小さかった体が、元の高校生の体に戻っていた
あれ、この着てる服何処から…?
ま、細かいことは気にしないでいいよね
「ねーね、次何乗る?」
「なんでお前はそんなに元気なんだよ…」
「そりゃ…今まで寝てた分取り戻さないとさっ!
紫苑、何か乗りたいのある?」
本当ならもっと乗れたはずだからねー
「お化け屋敷チョー怖かったよね!!」
「マジヤバいよね
本物居るかと思ったー」
私たちの横を通り過ぎていく人たちがそんな事を言っていた
「なぁ瑠璃…、俺が乗りたいのに乗っていいんだよな?」
「…う、ん」
嫌な予感がする…
「じゃ、お化け屋敷に行こっか」
ニッコリと王子様スマイルで笑う紫苑
ヤバい…私、命の危機!?