絶対彼氏


近くまで行くと“ご自由にお入りください”と看板が置いてあった
よし、これは行くしかない

「ねぇ、紫苑ー」

「なんだよ」

「ちょっと来て」

なんだか不機嫌そうな紫苑を無理矢理引き連れて、さっきの部屋に入ってみた

中に入ると薄暗く、何処と無く占いみたいな雰囲気が漂っていた

「何だろう…」

「何にも用がないなら帰るぞ」

紫苑がそういうと部屋の奥から1人のおばあさんが出てきた

「いらっしゃい
さぁ、その席に座りなさい」

指定された席に着くとおばあさんは、置いてあった机の中から水晶玉を取り出した

「この水晶には何でも写ります
貴方たちの関係から過去、未来まで」

なんか本格的!
当たりそうだなぁ…

「おや…貴方たちは本当に付き合っているわけではないようですね…。
そんな貴方たちはこれから

悪夢と戦い、本当の恋をします

もっとお互いのことを知ろうとすると、かえって空回りになるかもしれませんよ…?」


…当たってるよね?
だって本当に付き合ってる訳じゃないしさ



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