絶対彼氏


「初めまして、水谷桐です」

私の言うことを無視して、自己紹介をする桐

「どーも、須藤紫苑です」

嫌そうに返事を返す
…この人、不機嫌になっていってますね…

「じゃ、俺帰るわ」

「え、ちょ…紫苑」

「じゃーな」

振り返りもせず駅の人混みに消えていく紫苑

「追いかけなくて良いわけ?」

「いいよ、もう…今度謝るから。
それより何なの?いきなり人の目の前に現れて、彼氏とか言ってるの?」

「別に良いじゃん?俺、彼氏なんだし」

何が可笑しいわけ、そう言いたげに笑っている桐


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