絶対彼氏

「でも…」

「それに零菜ね。成宮さんと一度喋ってみたかったんだ!」

彼女はそういうと「えへへ」と可愛く笑った

「だから須藤くんには感謝しないと」

「で…でも何で私なんかと話したかったの…?
私なんてどこにでも居る普通の高校生じゃん?」

「何でだろうねー?零菜にもわかんないや!
あ、るーちゃんって呼んでもいい?」

「る、るーちゃん…。いいけど」

「やった~!零菜のことは″れな″って呼んでいいよっ」

子供のように無邪気に笑う零菜
全ての動作が可愛い

「零菜~。先に教室行くよ?」

「あ、今行くから待って~。
それじゃあるーちゃん、またね~」

零菜は小走りで友達の元へ走って行った

教室に行かないと…
廊下を歩いていると女子がチラチラこちらを見てきた
そして何かを話している

「あの子だよね。王子と付き合ってるって噂の…」

「地味じゃん!王子はどうしてあんな子彼女にしたの~?
私の方が断然可愛いし!」

…丸聞こえですよ
地味って言うな!ってかナルシスト?
自分で可愛いって言ってるよ、あの人

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