絶対彼氏

やっぱり自己中だ

そんな話をしてたら私はクリームパンを食べ終わった
私はオレンジジュースを、紫苑はコーヒー牛乳を飲んでいた
お互い何を話すわけでもなく沈黙が続く

…気まずい…

そんなことを思って居るとオレンジジュースを飲み終わった
空になったオレンジジュースのパックとクリームパンの入っていた袋を持ち、立ち上がった

「もう用はないよね?
じゃ、私帰るね」

私は紫苑にそう告げくるりと回り扉の方へ歩いた
すると後ろから紫苑に手を捕まれた

「何よ?」

“私は帰る”そう言おうと振り返ると唇になにかが触れた

一瞬思考が停止した

紫苑がキスしてきたのだ

唇を離して得意気に笑う紫苑。
そして呆然とする私

「じゃあな、瑠璃」

そう言うと紫苑は教室から出ていった

私は暫く教室に立ち尽くした
口の中はコーヒー牛乳の苦い味が広がっていた
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