絶対彼氏


「今日はありがとう
流星群すっごく綺麗だったよ」

「お前が嬉しかったなら良かった
じゃーな、気を付けて帰れよ」

紫苑は私の頭をクシャッと撫でて駅の人混みへ消えていった

方向をくるりと変えて来た道を戻る

さっきまでは隣に紫苑が居たから怖くなかった
でもいざ1人になるとやっぱり夜道は怖い

空を見上げると山とは全然違い、星は数個しか見えなかった

「綺麗だったなぁ…」

私の独り言は闇へ消えていった

「ただいま」

「おかえりー、何もなかった?」

「5分で着く距離だから大丈夫に決まってるじゃん」

「そっかそっかー、なら良かった
お風呂入ってるから入ってさっさと寝なよー」

「はーい」


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