絶対彼氏


結局…昨日の事が頭から離れない…
杏子姉が余計なこと言うから折角忘れてたのに…

「なに、なんかあった訳?」

「…思い出しただけ」

「…水谷くんのこと…?」

「ご名答!」

「さっさと忘れちゃいなよ、あんな奴のこと」

「頑張るよ」

じゃーねー、と紗季に手を振り教室とは正反対へ

「あ、紗季!
先生になんか言われたら保健室って言っといてくれない?」

「おっけー」

さて屋上にでも行こうかな…
ってか私ってこんなに不真面目だっけ?

そんなことを思いながら階段を二段飛ばしで登っていく

「ラッキー、誰も居ないじゃん」

重たい扉を開けたら誰も居なかった
秋の風は少し冷たくて半袖じゃ肌寒かった



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