絶対彼氏


しゃがんで私の目線に合わせて私の頭を撫でる

「取り敢えず落ち着け」

「わ…私だって信じてないくせにぃ」

「信じてやるからまず状況を説明しろ」

私はポツリポツリと今まであったことを話した

そして話終えると紫苑は黙って私のことを見た

「なによ、やっぱり信じてくれないんでしょ…?」

「よし、行くか」

「どこにいく…ぎゃあ?!」

なんともみっともない声をあげたなーってそんなことを考えてる場合じゃない!!

え?なんであんな声をあげたかって?

だって紫苑にどこ行くのか聞こうとしたらいきなり抱えあげられるんだもん!

「お…降ろしてよ!」

バタバタと紫苑の腕の中で暴れるが小さい体じゃ痛くも痒くもないようだ

なにを言っても聞く耳持たないよ紫苑は、私の鞄と自分の鞄を持ち歩き始めた

「………」

「ずいぶん大人しいな」

「だってなにを言っても降ろしてくれないじゃん」

「よく分かってんじゃん」

着いた場所は職員室

「失礼します。白井先生いますか?」

「白井先生ならまだ理科室じゃないかな」

近くにいた3年の女の先生が答えた

「そうですか…分かりました」

「須藤くん、その小学生は誰かね?」

教頭ってこう言うときだけ頭が冴えてるよね
職員室にいた先生が横目で紫苑に抱き抱えられてる私を見る


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