絶対彼氏


『もしもし〜、どうしたの?』

「杏子姉っていつまでこっちに居るつもりなの?」

『慎ちゃんが帰ってくるまで』

「いつ帰ってくるのか聞いてるの」

『来週じゃなかったっけ?』

「電話貸せ」

半ば強引に紫苑に携帯を持っていかれた

遠くてなにを話してるかよく分かんないけど杏子姉がテンション高いのは話してなくても分かった

「それじゃあ」

話終えたらしく携帯を私に差し出す
それを受け取ろうとしたら思いっきり腕を引っ張られた

「ちょ、腕痛いから離してよ」

「離したらお前逃げるから離さねー」

いや、意味分かんない

「逃げないから離してよ
あとどこ行くのかも教えてよ」

「子供服買いに行く」

ピクッと私の耳が動き紫苑から離れるように後ずさる

嫌な予感が物凄くする

「だ…誰の子供服買いに行くのよ…?」

「妹の服」

ホッと息を吐く

「って妹いたの!?」

「お前くらいの妹が」

え、嘘…何歳差?



暫く歩いて着いたのはデパートの子供服売り場


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