ひなたぼっこ~先生の、隣~【高橋先生と、生徒たち】
「まぁ…高橋先生!?」
「夜分、遅くにすいません。妹…泰葉さんの具合は?」
妹尾ん家に行くと、出てきたのは母親。
俺がいきなり来たから、驚いている様子。
「薬のおかげで熱は下がってますが…まだ本調子に戻っていないらしくて」
「そうですか…」
「あ、よろしかったら会って行かれますか?さっきまで、香奈ちゃんと立川くんがいらしてたんですよ」
やっぱり…
「そうですか…あの二人も、学校で泰葉さんの心配をしてましたので…」
「いい友達を持って親としては、嬉しいです。それに、高橋先生が担任の先生で安心です」
「え…?」
ドクン
「泰葉からもよく高橋先生の話は聞いてましたけど、立川くんや香奈ちゃんたちの話題も…必ず、高橋先生の名前が出てきていました」
ドクン
ドクン
まさかー…
「あの…!」
「"生徒のために一生懸命な先生"で、自分の立場をかえりみずに行動してしまう」
「…え?」
あれ…
「そういうとこが心配だけど、すごくいい先生だと言ってましたよ?」
「…」
「生徒たちに慕われているんですね」
「…とんでもない」
アイツらが…そんなことをー…
「でも、嬉しいですね」