学園プリンセス☆【短編集】
「ねえ、王子?…最近しーちゃんとなんかあっな?」

しぶしぶと授業が始まる教室へと戻っていくわたし達…もちろんオオカミさんの姿はない。


「ん?ああ…俺としーちゃん、付き合い出したんだ」


ふーん…………


「って…ええ!?」




「王子ってしーちゃんが好きだったの!?」

しょ…衝撃!!

「つか…しーちゃんが王子を好きだったのも知らなかったよ!」

つい驚きすぎて廊下に響く大きさで叫んでしまったことに…

(…しーちゃんが睨んでる。)

とても後悔いたしました。

「林檎ちゃん…しーちゃんに負けず劣らずな鈍さだよね」
王子が笑いながらも呆れたような顔をしている。


「鈍っ?!」

んな、わけない!!わたしは敏感もいいところ。

「メイちゃんは知ってた?!」

「私は…なんとなく感じてたけど…。」

「えーい!!やめいやめい!!はずかしーからその話終わり!!」


いやいや、恥ずかしいって…。

「今までの電波発言の方がよっぽと恥ずかしいよ、しーちゃん。」
 
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