この手を繋いで。~実話 第一章~



同じ建物の中に居るのに、うちは
朝陽に逢われへん。
今離れてるんがめちゃくちゃ辛い。



だから翌日、朝陽のお母さんに頼んだ。
どうしても逢いたい。
一目でもいいから。



朝陽には姉が居る。
その姉の名前を借りることにした。



身内じゃないことがどれだけ辛いか
身に沁みてよくわかった。



ICUに入って初めて朝陽を見た時。



もうその時から、
うちは全てを受け入れる覚悟は
出来てたんやで。



午前中はシャワーで体を洗い流して
たから、疲れた顔してる。















< 31 / 91 >

この作品をシェア

pagetop