この手を繋いで。~実話 第一章~
付き合って、6年目で朝陽を失いかけた。
長い、長いトンネルをくぐり抜けて
2人で山を乗り越えたね。
途中、胸が張り裂けそうになって、
自分でさえ見失いそうになった。
1日目の夜は、家でワンワン泣いた。
逢いたくて逢いたくて、
自分がどうなってもいいから、この
体と引き換えに、朝陽を返して!
って思ったの。
毎日毎日、お祈りしたな。
自分が一番辛いのに、朝陽はうちが
行くたびに笑顔を向けてくれたね。
その変わらない優しさの中で、
うちは朝陽に何を与えられてたんやろ。
うちは、かけがえのない強い絆を
与えてもらったよ。