この手を繋いで。~実話 第一章~
思わず
『朝陽、背中、世界地図みたいやで。』
って言うたら
『俺、世界背負ってんの?めっちゃかっこええやん!』やって(笑)。
でもほんまに、一枚の紙で見る
世界地図のような感じ。
それが朝陽の背中に広がってる。
赤い赤い世界地図。
うちはそこに今日も薬を塗ってあげる。
ずっとずっと塗ってあげる。
腕の火傷跡、首、背中。
どれも見た目は変わってしまったかも
しれんけど、
確実にうちは前より朝陽を愛しく思う。