この手を繋いで。~実話 第一章~
そして、とうとう迎えたこの日。
ちょっとばかし、2人とも朝から
緊張しちゃってさ。
『それでは新婦さまからご用意に入らせていただきますね。』
えへへ。
朝陽、聞いた?
新婦さまやって。
あかん、顔がにやけてしまうわ。
化粧も髪型も仕上がればドレスに着替える。
着替え室から出てきた私に、両家の親は
見とれてため息をもらす。
ちょっと順番が違うのかな?
まだ籍も入れてない状態だけど、先に
写真撮影を撮ることになった。
あれこれ衣装を決めて2人で迎えた今日。
私の隣には、タキシードに身を包んだ朝陽。
変わらぬ優しい笑顔。