アイツに彼氏が出来た。
そして少し歩き続けて、妙にデカイ、初めて見るビルの前まで来た。
「?何だ、ここ」
おそらくこのビル(多分)について書かれているらしい看板があるみたいだが、視力の問題でよく分からない。
近づいて見ようとすると、
「お待ちなさい!」「そっちには行かせないぜ、透」
がしがし、と左腕を琴美に絡ませられ、右肩を優太に掴まれる。
「――…は?」
二人の突然の行動に固まる思考。
そんな俺を余所に、優太と琴美は目で何かを合図し、
俺を掴んだまま
駆け出した。
「は、ちょ、ッオイ!!」
二人に腕を引っ張られることによって、必然的に俺の足も走り出す。
いやホント、意味分からん!!
つか、走っていることよりも左腕に密着している人物の所為で心拍数が上昇する。
うぉい、止まれ!
俺の心臓!!
階段をかけ上がり、受付らしきカウンターを通りすぎ、(ついでににこりと微笑む店員らしき人が見えた。注意は良いのか?)廊下を走って、
一つの扉が目にはいる。
それと同時に、琴美達の速度が緩まる。
…?
この扉の中に入る、ってことか
そう思った時、
するりと琴美の腕が俺の腕から抜けた。
優太は俺から手を離し、扉を開ける。
そして、
ぽん、
と。
優しく、二人の手が俺の体を押した。
制した。
扉の中に入らないように。
その隙に、二人は部屋の中に入る。
そして
扉は、俺の目の前で
大きな音を響かせて閉まった。
俺を独り、残して。
「?何だ、ここ」
おそらくこのビル(多分)について書かれているらしい看板があるみたいだが、視力の問題でよく分からない。
近づいて見ようとすると、
「お待ちなさい!」「そっちには行かせないぜ、透」
がしがし、と左腕を琴美に絡ませられ、右肩を優太に掴まれる。
「――…は?」
二人の突然の行動に固まる思考。
そんな俺を余所に、優太と琴美は目で何かを合図し、
俺を掴んだまま
駆け出した。
「は、ちょ、ッオイ!!」
二人に腕を引っ張られることによって、必然的に俺の足も走り出す。
いやホント、意味分からん!!
つか、走っていることよりも左腕に密着している人物の所為で心拍数が上昇する。
うぉい、止まれ!
俺の心臓!!
階段をかけ上がり、受付らしきカウンターを通りすぎ、(ついでににこりと微笑む店員らしき人が見えた。注意は良いのか?)廊下を走って、
一つの扉が目にはいる。
それと同時に、琴美達の速度が緩まる。
…?
この扉の中に入る、ってことか
そう思った時、
するりと琴美の腕が俺の腕から抜けた。
優太は俺から手を離し、扉を開ける。
そして、
ぽん、
と。
優しく、二人の手が俺の体を押した。
制した。
扉の中に入らないように。
その隙に、二人は部屋の中に入る。
そして
扉は、俺の目の前で
大きな音を響かせて閉まった。
俺を独り、残して。