アイツに彼氏が出来た。
走らないと、泣いてしまいそうだったから。
壊れてしまいそうだったから。
駆ける、懸ける、翔る
がむしゃらに、道の角を曲がる。
そのまま走る。
想いを馳せる、巡らせる。
俺にとって、アイツは何だった?
アイツにとって、俺の存在は何だった?
…知ってる。
知っていた。
気付いていた。
ダチがアイツに想いを寄せていること。
アイツがダチのことを気にかけていたこと。
――本当は、
俺がアイツを好きなこと。
知っていたのに。
気付いていたのに。
身近な変化を、恐れた。
無知のふりをした。
気づいていないふりをした。
けど、破綻した。
「っは、っは」
足に限界を感じ、
よろけて、そのまま膝をつく。
そして気付く。
「っく…」
今、俺は泣いていることに。
壊れてしまいそうだったから。
駆ける、懸ける、翔る
がむしゃらに、道の角を曲がる。
そのまま走る。
想いを馳せる、巡らせる。
俺にとって、アイツは何だった?
アイツにとって、俺の存在は何だった?
…知ってる。
知っていた。
気付いていた。
ダチがアイツに想いを寄せていること。
アイツがダチのことを気にかけていたこと。
――本当は、
俺がアイツを好きなこと。
知っていたのに。
気付いていたのに。
身近な変化を、恐れた。
無知のふりをした。
気づいていないふりをした。
けど、破綻した。
「っは、っは」
足に限界を感じ、
よろけて、そのまま膝をつく。
そして気付く。
「っく…」
今、俺は泣いていることに。