5通のラブレター
何時間寝たのかな‥。
重いまぶたを必死に開けた。
「莉音?大丈夫?」
「お母さん‥」
「莉音?なんか食べたいものとかある?」
「お姉ちゃん‥?」
「莉音。もう少しゆっくり休みなさい。」
「お父さん‥?」
よかった‥。まだ生きてた。
最近目を閉じるたびに、
明日になったらもうこの世にいないんじゃないかって‥すごく不安になる。
怖いよ。もうお母さんの顔もお父さんの顔もお姉ちゃんの顔も‥凜歩くんの顔も見られないなんて
嫌だよ‥。怖いよ‥。
「大丈夫。莉音ちゃんは大丈夫だよ。」
私の心の声に答えるようなその声に目を開けると。
「莉音ちゃんは死んだりしないって。俺がそばにいるから。」
「凜歩‥くん‥?」
「安心して寝ていいから。俺がずっとそばにいる。」
−コクリとうなずくと
私の頭を撫でてくれた。
そしてゆっくり目を閉じた。