5通のラブレター



私ね、一冊の小説を読んだんだ。
ヒロインは病気と闘っている女の子。それを支えてくれたのは家族、友達、そして恋人。
結局ヒロインの子は旅だってしまったけど、
最後に残したのは恋人へのラブレターだった。

すごくロマンチックだなって感じたの。

私もそういうのに憧れてて。
実はもう家族と友達には
手紙を書いてあるんだ。

もう一人書く相手が現れたね。

−次の日になって私はすっかり回復していた。

「莉音!おはよ。」

「おはよ。お姉ちゃん。」

「体調はどう?」

「もう大丈夫だよ。」

「そっか!よかった。」

−ギューッ
お姉ちゃんに抱きしめられると落ち着くなー‥。

「苦しいよ‥」

「あっ、ごめんごめん!(笑)それじゃ、あたし学校行ってくるね?」

「いってらっしゃい。」

「いってきます!!」

そう残して手を振った。

「よしっ!!書こう!」

早速、人生初の"ラブレター"を書くぞ!!

「何を書くの?」

「うわっ!!!」



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