【完】風に恋をする。






体が弱くても、俺が支えるから。


だから、


生きて、俺の隣で笑って欲しい。



「…うん」


涙混じりの返事。

俺は、そんな風花の手を、強く、優しく…握った。


”恋人”だったら、抱きしめられるのかもしれない。

だけど…今の俺にできるのは、ここまでだから。



「じゃあ、あたしからも…いい?」

「もちろん」


風花は、優しく笑って言った。







「ずっと走って!」







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