【完】風に恋をする。




「…三時間だ」

「ぇ…」

「三時間だけ、外出の許可をだそう」

「進藤さん…っ」


優しく笑う進藤さんに、思わずウルッとした。

だけど、すぐに真剣な表情にもどる。


「だけど、決して無理はしないでくれ。正直、今君を外に出させるのは大変危険だ」

「…」


「起こってからじゃ遅いんだ」


あまりにも真剣な進藤さんの瞳に、頷くしかなかった。



大丈夫、大丈夫…。


そう、




自分の体に言い聞かせた。









< 159 / 260 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop