【完】風に恋をする。
しばらくの沈黙を破ったのは、風馬。
「風花の誕生日っていつ?」
「ぇ…9月2日…」
「俺、6月19日」
「…噓…」
それって…
「そっ、関東大会当日」
あたしは、目を丸くした。
だって…その日は…。
「ぁ、た、誕生日プレゼント…っ」
「それなんだけど、さ。欲しいもの、言っていい?」
「ぁ、うん!! なんでも言って!!」
「約束、ちょうだい」
「ぇ…」
「これからも、ずっと、俺の側にいるって」
真っ直ぐ、真剣な目に…あたしは、目を逸らすことができない。