【完】風に恋をする。






夕方になり、いつも通りノック音が聞こえた。

「どーぞー」

ドアが開き、入って来たのは風馬一人だった。


「あれ? 健は?」

「今日は帰ったよ。雨だしな」

「ぁ、そうなんだ…」

「…健が来た方が嬉しい?」

「ぇ、そりゃ…うん。…人数が多い方が嬉しいから」





一人より、2人の方が。


2人より、3人の方が。


何十倍も、何百倍も、嬉しいんだ。








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