【完】風に恋をする。
「駅伝とかやるの?」
「ん、まぁ。毎年でるけど…」
「へぇ! すごい! えっと…はこね、駅伝、だっけ! あれって、すごい人たちが出るんでしょ!」
「…ぷっ」
風馬はクククッと腹を抱えて笑っている。
「…なにがおかしいの?」
せっかく褒めたのに。
「箱根駅伝って…っ! そりゃ、行けたら嬉しいけど、まだ行けない」
「なんで?? だって、風馬速いじゃん」
「箱根駅伝は、大学が出るんだよ。俺等はまだ高校二年生」
「…だい、がく…。じゃあ、まだ出られないんだ…」
「そういう事。でも、いつか、箱根を走りたい」
「走れるよ! 風馬なら、絶対!」
「…サンキュ!」
ニッと笑う彼は、すごい、
キラキラしていた…。