【完】風に恋をする。
「風花って、キョウダイとかいるの?」
「ぁ、一人っ子…」
「寂しくない?」
「うん…」
「でもねー兄妹いても、寂しくないわけじゃないんだよねー」
「ぇ…」
なんで…??
大人数のほうが、寂しくないでしょ…??
「そーそー。お兄ちゃんなんだからーとかさ」
「わかる! 年上だからって雑用ばっか! んで、勉強しないと文句言われるし!」
「勉強すればいいだろーが…」
「風馬は勉強できるから言えるんでしょー!」
「でも風花も、もう一人なわけじゃないし!」
健がニッと笑って言った。
え…。
「もう、絶対寂しいーなんて思わせないから!」
「つーか、逆にウザがられるんじゃね?」
「そうかもなーっ!」
あたしは目を丸くする。