+Black Blood.
初めて、明るい状態で‘‘零’’の姿を見た無花果。



(黒髪は当たった。)



暗闇で見てても、髪色は分かるものだ。、と密かに思う。



(あまり顔が見えねぇ・・・・・・・)



ただ囚人服などが黒い、などしか分からない。





「おはよー9号、0号  」



「!!!!!!!!!!」



突然発せられた声に、無花果は飛び起きた。



「何ビックリしてんだよ。起きろ、朝飯。」



「・・・・・・・・・・・お前、か・・・」




昨日喋った刑事だと分かった。



深緑色の刑事服を身に纏って、両手には2人分の朝食。





「おはよう、零?起きろ!零!」



刑事がいくら声を掛けても起きようとしない零。



「面倒くさっ・・・・・・ったく・・・・」



カチャン、と鉄格子の鎖を開けて、中に入ってくる刑事。



無意識に、無花果は牢の隅っこに隠れる。



「9号、お前警戒心強いな。


オイ、零!ぜええろ!
てめーが起きねぇと後が支えるんだよ!」


「・・・・・・・・・」




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