+Black Blood.
bebelicious.

9




□ □ □



「おう、帰った。」


「・・・・・・・・・・・・・」



真夜中の頃。



この建物の主、天馬律は睡眠をとっていたところ、邪魔をされた。


「・・・・・・・あぁ、そう・・・・・」

「律、てめえ帰ってきてたんだな。肝心の時には居なかったが」

「・・・・・零、今何時だと思ってんの?」


ぐるり、と部屋を見渡す零。


「1時、になる。」

「いつの?」

「夜中の?」

「わざわざ扉ブチ破ってくるか?」


律の部屋のドアは蹴破られた様で、大破していた。


「だってよ、無花果気ぃ失っちまったし」

「その抱き方のせいだろ」


見ると、力無く零の肩で伸びる無花果。


ストン、と横抱きに直す。


「で、何?メイドが何やら言ってた緊急事態って、コレ?」


随分気だるそうな所を見ると、まだ収容所には報告を入れてないようだ。



「ちょっと軍まで行ってた」


「国会軍事会?ここから10キロはある?」


「近道して行ったからまだ距離は少なくなった」


血の気が無い無花果の頬をつついてみる律。



「服が、変わってるけど?女物」


「源 仁叉がヤってた」


「ふぅん。トップの?」


「あぁ」




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