+Black Blood.
「、んだよ・・・見下ろすなよ」

「イヤ、無理だから。そんな低い姿勢でどうやって見下ろさない様にするんだよ」



肩を抱き、起こす零。



「何か・・・・・股関節いてぇ。」

「脚開いたんじゃねぇ?」

「・・・・・・・・・・・・」



ふと出来事を振り返ってみる無花果。


(・・・・・・・そうだったな・・・、てか、鎖)


そして、足に付けられた錠がまだそのままだった事を思い出す。


「どうするか、これ」

「あ、つけっぱだったのか」


紫色になってしまった足首に目を向ける零。


「・・・・・、ちょい待て」


と、突然、無花果の足首を掴む零。

「うわ!」

「千切ってみるか」

「イヤイヤ、俺の足そんなに強くできてな・・・っていだだだだだだだだ!!ちょ、オイ待て零!この野郎っ痛い痛い!!やめろって!!」


ぐい、と力任せに足首の鎖を引っ張り引き千切るという魂胆だ。


「・・・・・・・何、うるさい。」
「うるさいじゃねえよ!俺の足も千切れる!!」


体を起こし、零を押しやる無花果。


「・・・・・わーったって。ちゃんとやれば良いんだろ」


そうして、腰のベルトから取り出したナイフ。


(俺の足まで切らないでくれよ・・・)

先程の雑な作業に警戒心を抱く。




ガチャン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


妙に静かになった部屋に、金属音がする。



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