+Black Blood.
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「う・・・・・・・・」




厚いカーテンの隙間から、微弱な日光が射す。



無花果が眩しさに目を覚ますと、そこには。


(・・・・・・・かたい、・・・・・・・)



真っ黒な、シルクの様な手触り。


「?!?!」



瞬時に零だと理解し、飛び上がる無花果。


「な、な・・・・・?!何で・・・」


格好を見ると、自分の体には腕が回されている。


(一晩中胸に抱かれてたのか・・・・・)



羞恥と意外な安心感に自嘲する。


直ぐに、その腕を外す、が。



「・・・・・・・・?」


(こんなに人って熱かったけ・・・・・・、

イヤ、違う)


服を通して伝わる熱に異様を感じた無花果は、取り合えず零を起こす事した。



「ぜろ、・・・・オイ、零。」


その肩を揺さぶる。
直ぐに、その瞳はうっすら開かれた。


「・・・・・・・いちじくちゃぁん」

「?!」

(ちゃん、だって・・・気持ち悪っ)



案の定、焦点が合わない目で無花果を見上げている零。


「熱、出てんだな・・・・・だから昨日言ったのに、馬鹿が」



つ、と零の汗が垂れたのを確認したのを同時に、ベッドからから出ようとする無花果。




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