+Black Blood.
「待てよ無花果」

「イヤ、待ても何も律呼ぶだけだから」

「昨日は可愛かったよな~無花果から寄ってきてくれてぇ」

「?!ありえない!夢だ、ソレは!!!」

「違うぜえ~本当に現実で~」

「もういい!頭が可笑しくなっている!律を呼んでくるから待ってろ!」



全速力で扉に向かい、最上階のエレベーターに乗る無花果。




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「・・・・・・・・・・何コイツ馬鹿?」

「あぁ、そうだろう。」



律が部屋に向かったとき。



「え、何が馬鹿?ね、無花果」

「気持ち悪い」

「何、零骨折れたまま1日過ごしたの?そりゃ発熱もするか・・・・」


本当の馬鹿だ、と呆れた溜め息を付く律。



「・・・・・・仕方無い・・・・・・今日は仕事無花果に全部任せるしか無いか・・・」

「本当に迷惑な奴。」


更に熱っぽくなった零の妖しい行動に不安が増す無花果。


「零、熱出すとこんなに馬鹿なのか?」

「いつも馬鹿だろ。」

「何だよお前ら馬鹿馬鹿って」



(本当に零かあ?)


いつもの冷静さを思わせない喋り方と雰囲気で、熱よりも頭の心配をする。



「・・・・・・・はぁ・・・・。ま、取り合えず使用人をここに連れて来るから。飯と一緒に。」


「アレ、律?もう行くのか?オイ、こいつどうなんの?」


「ペアのお前が世話しろ。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・エ 」


乾いた音がして、扉が閉められた。


「エ?ミッションの仕事もしながら?」

「無花果冷たくて気持ち良い」

「黙ってろ」


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