+Black Blood.
□ □ □
―――一方その頃。
「・・・・なんで律なんだよ」
「俺で悪かったな馬鹿」
「何だ!骨折れて放って置いた事がそんなに馬鹿な行動かよ!あ?」
「馬鹿だね」
と、他愛無い喧嘩をしていた。
「俺はもっとこう・・・・・・・・女が良かった。」
「メイドでも持ってくるか?但し今日来たメイドは注意しろよ?」
「・・・・・・・いらねぇ」
「早速メイド服になった無花果が見たいか?」
「見れるならー」
(熱が39度ある奴が良くここまで喋れるな・・・)
律は、馬鹿馬鹿しいと思う反面、特殊な体の作りがされているんじゃないかと思っていた。
ガッチャン・・・ドタン、バタン・・・
「律、」
「あぁ。」
バタバタバタバタ・・・パリンッ・・
ガッシャーン。
「律?」
「あああああああ!!」
ドアの向こうで騒音がする。二人の予想は同じで。
「無花果さぁああああん?!もうちょっと大人しくし・・・」
ガチャン、と律が勢い良く扉を開ける。
――――そこには。
「っ、律。」
割れた窓ガラス、引っくり返されたロビーの棚、観葉植物。
に、倒れこんだ無花果。